あいつらのPVを増やしたくないんで、かいつまんで概要を話すと、「満員電車は時間の無駄、都市部に引っ越せ情弱バーカバーカ」というものです。読まなくていいです、堀江ひろゆきはアジテーターなんで。彼らが最も恐れていることは、社会から忘れられることであって、悪口を言われることではない(ひろゆきにとって、賠償金なんて、格好のネタとして本人は思っているだろうしね)。話題になれば、それだけ多くの人に広がる。そうすると、一定数のコアファン、まあ信者を獲得できる。なんだろう、檀家を獲得するみたいなもんですよ。社会から忘れられたら終わりと狡猾に動いている。




堀江とひろゆきの毎回の、正論じみた詭弁は、まさに、駅に貼ってある「譲り合おう」のポスターと同じなんすよ。意識改善を求めるっていうのは、極めて実現性が低い。人の意識や思考は変えにくい。「席を譲りましょう」「左側を通りましょう」で、改善される可能性っていうのは、個々人の意識や思考に委ねられる。人1人を説得するならまだしも、1000万人規模に対して、意識改善を求めるのは、何十年もかけてやること。こんなん無理に決まっとるがな。だけど、こういったアジテートされた文章に、一部のアレが崇高を抱いて本とかメルマガ買っちゃう。

「みんなが感じているけれど、社会構造的に解決できない問題」に対して、すぐさま取れる手段というのは、もう決まっていて、企業や自治体にペナを課すか、ルールを作ること。外部から強制力を入れると、物事はすぐ決まる。「ベルマークを集めよう」「ペットボトルのフタを分別しよう(ペットボトルの再利用は、ご存知の通り、運ぶガソリンのせいで本末転倒)」みたいな意識改善じゃなくて、「アルミ缶は可燃ごみと混ぜると焼却するときに面倒が起きるから、罰金課す」とルールを決めた方がスムーズで合理的だろう。なんなら、ゴミ回収への理解にも繋がるとも思うんだよね、こっちのほうが。

ごみ焼却処理施設への質問〔可燃ごみ・焼却炉〕
http://ww31.tiki.ne.jp/~taka-kouiki/202_C.html

Q11. 危険なごみはありますか?
スプレー缶(不燃ごみ)や花火等の火薬類が入っていると爆発の恐れがあり、とても危険です。
あと、アルミ缶やスチール缶などの金属類が混ざっていると、溶けて炉内にくっついてしまいます。故障の原因になるので困ります。
アルミは溶けて、焼却炉の途中に引っかかってしまう。これで、焼却炉が故障してしまう恐れがあり、余計なコストがかかる。だから、分別しろ、じゃなきゃ罰則だ。分かりやすくね?地球にやさしく」とかいって、意識だけで、なんとなく分別するのは強制力がない。同調圧力だけ。

満員電車の件だけど、港区まで出ると、たとえば、1Rの相場が郊外に比べて、2倍になる。これを会社が持つなら良いけど、実際はそうではない。で、そうすると、「転職しろ!」と論点ずらししてくるんだろうけど。駐車場の料金も跳ね上がる、物価は相対的に高くなる。だけど、収入はそれに伴って、増加するわけではない。ということは、生活水準/出費を切り詰めろと言っているのと同義なんよね。人間にとって、空間や時間、求めるものはそれぞれ違うわけで、まず一概に語ることが本当に無意味で詭弁。

「転職/辞職しろ」っていうのは、いま強い立場だから言えることであって、弱い立場の人間に要求することではない。いじめられっ子に、「立ち向かって戦え!」と強制するようなものであって、いやいや、学校全体で守る方が、よほどスムーズに事は進むと思うのよ。「会社が変わるべき」「行政がルールを作るべき」というのが本来の在り方だけど、ただ、こういうのってもう目新しくないでしょ。目新しくないってことは、ネットで評判にならない、話題にならないって事なんすよ。彼らにとって、大事なのは、センセーショナルな見出し、週刊文春のようなスクープ記事ですから。で、本質的な議論からは、ますます遠ざかっていくわけ。職種別に残業時間も議論したり、出社時間をずらして解決を図ろうとするのは度々議論されるんですけど、こういった、意識高い系、まあ、”一見理屈っぽいけど、実際のところ精神論・理想論”を振りかざす人のせいで進まない。「みんな!意識高くなろうぜ!」っていうのは、カルト宗教みたいなもんなんすよ、そんなに人間は強くない。雇用される側は、被雇用者に対して、強く出られないのは当たり前のことで。国が手を打ちません、だから意識高めて自衛しようぜ!って頭おかしいんすよ。